さて、メンバーの想いをお伝えするのも最後の記事となりました。
HITOTOITOでは今まで6回の講義回数を重ねましたが、常に受講生の傍らで相談に乗り
講師陣や委員会メンバーの意見をとりまとめ、運営を第一線で引っ張っているのが黒木さん。
「周りに愛されるプロジェクトは、(そのプロジェクトに)想いがある。」
この言葉は、いつか黒木さんがぽろっとこぼした言葉ですが
その通りだと、思います。
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備後地方は世界の有名ブランドに生地を供給するデニムの一大産地であり、繊維関連企業が集積する全国でも有数のエリア。
私たちは、備後地方で作られるデニムの魅力と尾道のまちの魅力の発信を目的とした「尾道デニムプロジェクト」や、さまざまなブランドのOEM生産管理に取り組んでいます。
地域の縫製会社や加工会社のみなさんとかかわるなかで、「次世代の担い手が少ない」という悩みや不安を目の当たりにしてきました。
「何もしないでいたら、技術が失われてしまうかもしれない」「とにかく何かやらないと!」そんな想いから始まったのが、HITOTOITOプロジェクト。
「人と糸」が織り成してきた歴史や想いを一人でも多くの方に感じてもらい、ここで生まれ育った子どもたちや若い世代に「ここで働きたい」と思ってもらえるようなまちにしていきたい。
そのために、プロのミシン技術を伝える縫製カリキュラムやワークショップの開催、イベント出店など、できることから一つずつ取り組んでいるところです。
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縫製カリキュラムは、回を重ねるごとに参加者が増え、企業から新人研修として活用したいという要望もあります。
プロジェクトメンバーは結束力が強く、ミシン講習会を開いて学び合ったり、縫製技術について語り合うこともしばしば。お互いの技術力を改めて見直す機会にもなっています。
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「自分たちはすばらしい歴史と高い技術を持っているんだ」という誇りを持って、産地としての魅力や技術力の高さを全国・世界へ向けてPRしていきたいですね。
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いかがでしたでしょうか。
HITOTOITOを作っているひとたちの想いが伝わっておりましたら幸いです。
すこしでも関心があるなら、
ミシンが初めてでも、ワークショップやイベント、カリキュラムにぜひエントリーしてみてください。
きっと後悔はないと、思います。
PHOTO:河西春奈
※印は委員会メンバーが撮影したものです。
TEXT・・・で区切られた箇所 クラモトマオ
◆次のブログは、繊維産地の源流を探る「備後絣」をテーマにお送りします。どうぞお楽しみに。